高齢者の健康を考えるブログ

健康維持の第一歩は、病気の予防と発見から

介護現場でもバイタルサインが重視される理由

現在高齢者施設では、看護師だけでなく介護職員も利用者のバイタルサインの測定を実施しています。
何故なら、体調の変化を早期に気付く方法の1つとして、バイタルサインが指標となるからです。
症状の急変などの緊急時は看護師がバイタルサインの測定をおこない医師と連携を取りますが、高齢者施設に勤務する看護師の数は1~2名と少ないため、医療的処置を要する必要のある方以外は、介護職員がバイタルサインの測定をおこなうのが一般的なようです。

ちなみに、バイタルサインとは、体温・血圧・脈拍・呼吸状態に加えて、意識レベルやSPO2測定を指します。
高齢者は、若い世代の人に比べて、異常時に自覚症状がない場合も多いといわれています。そのため高齢者施設においてはこれらを測定して記録しておくことで、利用者の体温、血圧、顔色など、普段の状態を把握し、病気の早期発見に繋げられます。
又、認知症を患っている高齢者の場合は、症状を他者に伝えることが上手く出来ない場合もあるので、介護士が異変を察知することは健康を守ることに欠かせません。
従って、バイタルサインの測定で体温や血圧がその方の普段の数値よりも高かったり低かったりした場合は、その後も経過を観察し、看護師にも状態を報告しておくことが大切です。

現在、介護職員のバイタルサイン測定の実施に伴い、バイタルサインの異常値や何をどのように観察すればよいのか、急変時の対応など、定期的に研修会を実施している施設が増えてきました。
又、ネット上には高齢者施設におけるバイタルサインの重要性を説いたサイト【http://whatisvitalsign.com】も登場しているので、質の高い介護をおこなう時には、ぜひ参考にしてみてください。